現存する日本最古の書物と言われる「古事記」。

その名称は、学生時代に習った記憶のある方も多いことでしょう。しかし、その内容がどういうものかを知っている方は少ないのではないでしょうか。

 

「古事記」は天武天皇の命により、稗田阿礼(ひえだのあれ)に天皇家の歴史、神話・伝承を覚えさせ、その内容が太安万侶(おおのやすまろ)によって編纂され、神代~第33代推古天皇までの治世について書かれ、712年に完成した最古の書物となっています。

また一方で、「日本書紀」と言われる書物も存在し、こちらは天武天皇の皇子である舎人親王(とねりしんのう)らによって720年に完成した書物です。

 

これらを併せて「記紀」と言われており、ほぼ同じ時代に完成している書物ですが、どちらも日本の歴史に関する書物となっている。

しかしその中身や記述の内容には相違点も多々あり、「古事記」が物語調に進んでいくのに対して、「日本書紀」は歴史の記録のような記載がなされており、その目的や意図が違うわけですが、「古事記」は国内向けに、「日本書紀」は国外向けに作成されたとも云われています。

 

ここでは「古事記」に絞って、その物語をご紹介していきます。

 

 

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